2011年10月29日

shelf『構成・イプセン― Composition / Ibsen』

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shelf『構成・イプセン― Composition / Ibsen』

原作
ヘンリック・イプセン

構成・演出
矢野靖人

出演
川渕優子 三橋麻子(Ort-d.d)
櫻井晋 春日茉衣
鈴木正孝(一徳会/K・A・G) 沖渡崇史(一徳会/K・A・G)

2011/10/21(金) 〜 2011/10/29(土)
atelier SENTIO

■演出ノート01
人間の“自我”や“内面”というものが発明された時代の、言いかえればまだ“近代的な人間観”が成立していた時代の、強固で骨太なドラマを持ったイプセン戯曲を題材に扱いつつ、今やコワレテしまっている現代の人間の内面の在り方を描きたい。
戯曲のテキストに対し、登場人物とは違う距離でそれを扱う俳優を登場させることで、(今回の「幽霊」には戯曲の登場人物以外の俳優が出演します。)現在の視座から、いまや廃墟となったイプセンのドラマを眺め直すことが出来るのではないか。
問題はテキストと俳優の距離感だ。様々なレンジでテキストと向き合うことが出来れば、上演は成功すると考えている。きっと壊れた現実を修復する作業ではなく、修復しようとする作業を、あるいは現実がコワレテイルというその様を空間に塑像していくような作業になると思う。

■戯曲「幽霊」 について
ギリシャ悲劇にも比せられるイプセンの傑作。三幕の家庭劇。愛のない結婚を否定しつつも、因襲的な観念に縛られて放縦な夫のもとに留まり、夫亡き後も家名を守るため偽善に終始してきたアルヴィング夫人。夫の偽りの名誉を讃える記念式典を前に、可愛い一人息子のオスヴァルが、病を患って帰ってくる。帰国した息子は夫人の召使いのレギーネを自分の伴侶にと望むが、彼女が他ならぬ彼自身の異母妹であることを知らされる。親の犯した過ち。その償いをさせられる子。誰もが無自覚なままに繰り返される悲劇。―――法や道徳、宗教への不敬、近親相姦や自由恋愛の擁護、性病など当時の社会ではタブーであった様々な題材を取り扱いながら、近代以降の人間の精神の在り様に迫る、イプセン代表作の一つ。

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